「あがり症」で困っていますが?

「社交不安症」という病気の可能性も!
「あがり症」や「人見知り」と思われるものの中には、気の持ちようではすまされない病気の場合があります。昔は「社会不安障害」と呼ばれた「社交不安症」です。「あがり症の重症なもの」で、人により症状が出る場面は違いますが、日本人に多いのは大勢の人の前で話す時に不安になる「スピーチ恐怖」があります。結婚式の挨拶など誰でも緊張しますが、度を越えて、口がもつれて言葉が出ない、身体がふるえ体のコントロールができなくなるケースなどが考えられます。
また、年頃の子どもが学校に行くことを嫌がったり、自分の部屋に閉じこもる場合も社交不安症となっている可能性があります。
この病気は、気持ちの問題や性格だと思われてしまいがちですが、原因は脳の扁桃体という部分の働きの異常で、MRI検査でわかります。
薬による治療には、SSRIという薬や抗不安薬などを使い、リラックスさせる神経伝達物質を増やしたり、脳神経の高ぶりを抑えたりします。