トランス脂肪酸は有害?

過剰摂取は避ける
トランス脂肪酸は脂質の構成要素である脂肪酸の一種で、主に、工業的に加工した植物油を原料とするマーガリン、ファットスプレッドおよびショートニングや、これらを使ったパン、ケーキ、ドーナツなどの洋菓子、揚げ物などに含まれています。
トランス脂肪酸をとる量が多いと、血液中の悪玉コレステロールが増えて善玉コレステロールは減り、冠動脈疾患(心筋梗塞や狭心症等)のリスクを高めるなど、健康に悪影響を及ぼすことがわかっています。そのため、WHO(世界保健機関)はトランス脂肪酸の摂取を総エネルギー比1%未満に抑えるよう提示しています。
日本ではトランス脂肪酸の平均摂取量は0.3%(米国は1.1%)なので、通常の食生活では健康への影響は小さく、規制措置は不要と判断されているので、表示の義務や基準値はありません。
トランス脂肪酸だけを必要以上に心配せず、脂質全体の摂取量に十分配慮し、バランスの良い食事を心がけることが大切です。