ドライアイの新薬レバミピドとは?

ムチン増やし角結膜障害を改善
ドライアイは、目が乾く、ゴロゴロするという不快感程度の症状から始まり、悪化すると日常生活にも支障を来たします。近年、コンピュータ作業の追加、エアコンによる室内乾燥、コンタクトレンズの普及などにより、日本では約800万人の患者がいると推定されます。
現時点では根本的治療法はなく、涙液を補う点眼薬が中心で、ヒアルロン酸ナトリウム(商品名:ヒアレイン点眼液)や人工涙液のほか、細胞内カルシウムイオン濃度を上昇させ、水分およびムチン分泌を促進させるジクアホソルナトリウム(商品名:ジクアス点眼液)が用いられています。
レバミピドは、経口薬では胃粘液のムチンを増加させ、胃炎や胃潰瘍の治療に広く使われていますが、結膜および角膜でもムチンを増加させることが確認され、レバピミド(商品名:ムコスタ点眼液)として新発売されました。臨床試験では、角結膜上皮障害の改善効果とともに、自覚症状の改善効果も示されています。
【2012.12.23掲載】