今の野菜は栄養が不足している?

測定方法が変わっただけ
現在の野菜は、昭和30年代の野菜に比べて鉄などのミネラル含有量が数分の一になっている。とよく言われます。ミネラルというのは、ナトリウム、カリウム、カルシウム、鉄などのことで、「食品成分表」には以前と比べて著しく減った値が記されています。
しかし、栄養素が少なくなったといわれる大きな要因は、昔と今の測定方法の違いが挙げられます。
昔は鉄含量を酸化還元滴定で測っていましたが、現在は原始吸光法でによる測定です。分析方法の変化により見かけ上の野菜に含まれる鉄含量が変わり、職人成分表の数字も変わったと思われます。
もちろん、旬の時期の野菜と、年中ハウスでつくられる野菜の違いも考えられますが、逆に改良により特定の栄養素が多い野菜もあります。
今の日本人は鉄やカルシウムの摂取量がやや足りないので、栄養素不足を考えることも大切ですが、「旬」、「季節感」に合わせて美味しいものを美味しく食べる食事を心がけて健康な生活を送りましょう。