以前、断酒に失敗したが?

飲みたい気持ちがなくなる新薬を
今まで長く治療に使われていたジスルフィラム(商品名:ノックビン)やアナミド(シアナマイド)は、肝臓でアルコールの分解を妨げるため、飲酒をすると体内に不快感を起こさせるアセトアルデヒドが蓄積し、ひどい二日酔いの状態を起こすことで断酒ができる薬でした。コレに対し新薬のアカンプロサートカルシウム(レグテクト)は、脳に作用し、アルコール依存で高まっている神経活動を抑制することで「飲みたい」という飲酒欲求を抑え、断酒を続けられるよう補助する薬です。1日3回毎食後に2錠、原則6ヶ月服用し、肝臓への負担も少なくなっています。
1980年代にフランスで承認されて以来、欧米をはじめ海外で広く使用され、日本では2013年5月に発売されました。
アルコール依存症の治療は、カウンセリングなど神経療法や、断酒会への参加をはじめとする心理社会的治療が中心になりますが、この薬を併用することで、より断酒の成功率が上がります。