妊婦がインフルエンザにかかったら?

重症化を防ぐために薬を使用
妊婦は感染症が重症化しやすく、インフルエンザにおいても例外ではありません。そのため、日本産科婦人科学会は「妊婦への抗インフルエンザ薬投与推奨」を強化し、インフルエンザにかかったと思われる妊婦へ抗インフルエンザ薬であるオセルタミビル(商品名:タミフル)、ザナミビル(リレンザ)の投与を積極的に行っています。
心配されるのは、抗インフルエンザ薬の胎児や妊娠継続への影響ならびに安全性についてですが、タミフルの投与例、リレンザの投与例とも流産、死産、早産、低出生体重児、ならびに胎児発育不全児を増加させず、また妊娠初期の薬剤投与によっても心形態異常やその他の形態異常リスクを増加させなかったことが報告されています。
このようにタミフルとリレンザの安全性に関しては、妊婦に安全に使用できることが示されていますので、インフルエンザ発症後48時間以内に抗インフルエンザ薬を使用し、妊婦の重症化を予防するようにしましょう。
【2013.12.1掲載】