干しひじきの鉄分、実は少ない?

ステンレス釜製法で変化
干しひじきは、加工業者が原料の海藻を煮沸して渋みを取り乾燥したものです。これまで含まれる鉄分は、100g当たり55mgとされてきましたが、煮沸する際に使う釜が鉄製よりもステンレス製が主流になってきているため、再分析したところ、鉄釜だと58.2mg、ステンレス釜だと0.3mgだったことがわかりました。カルシウムなどのミネラル成分は変わらず豊富に含まれていましたが、鉄の補給は期待できません。
そこで、食べる量を増やすと、ひじきには発がん性が明確に確認されている無機ヒ素が多く含まれているため、健康被害が心配されます。ひじきの食習慣がないイギリスやオーストラリアでは、高濃度の無機ヒ素を含むおそれがあるのでひじきを食べないようにという注意喚起も行われています。
ひじきが好きな人は今までと同じように食べても問題ないと思われますが、色々な食品からバランスよく栄養素をとることが大切です。